村上春樹とポストモダン・ジャパン

村上春樹とポストモダン・ジャパンMurakami Haruki to posuto modan Japan

価格(Price ¥) : 1,800円
ISBN 9784779120053
Series シリーズ
Author 著者 Miura, Reiichi
三浦玲一
Publisher 出版社 Sairyusha
彩流社
Pub. place 出版地 Tokyo
東京
Pub. date 出版日 2014.03
Status 状態
Ref No. JPTB1404-0147
NDC 9: Literature 文学
村上春樹はグローバル・ポピュラー・カルチャーとしての「アメリカ文学」を日本語で書いた作家である…。アメリカ文学、カズオ・イシグロ、ディザスター映画、宮崎駿、新自由主義と ポストモダニズムなどを縦横に論じる新たな「文学論」の冒険。 急逝した気鋭の批評家が残した遺稿を編む(「文學界」2013年9月号、 2014年2月号掲載ほか)。 

[目次]
第1章 グローバル化の文化と文学 ――村上春樹、ティム・オブライエン、レイモンド・カーヴァー
 Ⅰ はじめに――雑貨としての洋書とその背後にあるもの
 Ⅱ グローバル化する文学のポストモダニズム
 Ⅲ 純文学と内外の分別――大江健三郎の村上春樹評
 Ⅳ 故郷〈ホーム〉の喪失――『本当の戦争の話をしよう』
 V 「誤読」の世界――村上春樹とレイモンド・カーヴァー
 Ⅵ おわりに――グローバル化の文学とは
第2章 村上春樹とポストモダン・ジャパン ――リベラル・グローバリズムのセカイ
 Ⅰ 「魂の行き来する道筋」と『1Q84』のセカイ 
 Ⅱ イシグロ、『ナウシカ』、『AKIRA』における核
 Ⅲ 90 年代ハリウッドのディザスター映画が隠しているもの
 Ⅳ 奈良美智のポストフェミニズム
 Ⅴ 宮崎駿の『魔女の宅急便』と『紅の豚』
 Ⅵ やりがい搾取と自己啓発革命とその外部
 VII 階級化されたセカイを発見するこ
第3章 『多崎つくる』とリアリズムの消滅 ――アメリカ・モダニズム小説の意味
 Ⅰ 『多崎つくる』のねじれ――リアリズムの幻想
 Ⅱ アメリカ・モダニズム小説の「興隆」とわれわれの現在
 Ⅲ 内転する帝国主義としての異性愛の中心化――『グレート・ギャツビー』
 Ⅳ アイデンティティが競争し合う市場――『日はまた昇る』
 Ⅴ 偶有性に隠蔽される歴史――『アブサロム、アブサロム!』
 Ⅵ われわれの住む帝国の記述
わたしたちの〈いま〉のリアリズムとユートピア ――解説にかえて 河野真太郎
 Ⅰ はじめに――三浦玲一氏の歩み
 Ⅱ ポストモダン文化がグローバル文化であること
 Ⅲ 『魔女の宅急便』が名作である理由
 Ⅳ ユートピア批評へ