村上春樹の深い「魂の物語」-『色彩を持たな多崎つくると、彼の巡礼の年』Murakami Haruki no fukai "tamashii" nomonogatari : "Shikisai o motanai TazakiTsukuru to kareno junrei no toshi"
価格(Price ¥) :
2,200円
ISBN
9784779120473
Series
シリーズ
Publisher
出版社
Sairyusha
彩流社
彩流社
Pub. place
出版地
Tokyo
東京
東京
Pub. date
出版日
2014.09
Status
状態
Ref No.
JPTB1409-0143
NDC
9: Literature 文学
「灰田という色彩」の裏に秘められた、村上春樹が本当に語りたかった、もうひとつの物語を浮き彫りにする! 河合隼雄との対話、漱石の『夢十夜』、吉本隆明の『夏目漱石を読む』、小林秀雄の『ランボオ』、折口信夫の「他郷」と「異郷」…。 「この物語の題名に意味があるとすれば、この物語は「つくる」の「巡礼」の物語ではなく、姓に色が包含されていない「つくる」と、姓に色を包含している「灰田」との東京での対話を核とした「物語」ということになるだろう。」(「第1章 題名と読点」)
四六版/222ページ
第1章 題名と読点
1 名古屋と東京 ―― 578230
2 先取り ―― 「色」という分節化による題名
3 読点 ―― 「めくらやなぎと、眠る女」との関連
第2章 物語の方法
1 モデル作者 ―― 『村上春樹、河合隼雄に会いにいく』
2 井戸掘り―― 「物語」構造を顕現させた対話
3 二つの「物語」―― 「先取り」された「物語」
4 魂の会話 ―― 折口信夫の的確な分析
5 外界 ―― 漱石と安岡章太郎
6 恋愛 ―― 「トワイライトゾーン」内の『物語」
7 「天与のもの」としての偶然 ―― 吉本隆明が漱石に見たもの
第3章 夢=物語
1 PTSD ―― 「地震男?」
2 最終章 ―― 愛の対象は「新宿駅」
3 夢見るようなもの ――『夢を見るために毎朝僕は目覚めるのです』
4 色つきの夢 ―― 漱石の『夢十夜』
5 イニシエーション ―― 河合隼雄の『生と死の接点』
6 死と再生 ―― 村上春樹の「夢」の物語化
7 「走る」という行為 ―― 自己の肉体をもって再生する「物語」
8 「存在でしかない」もの ――「たましい」の欠如した「彼女」
9 アニマ ――「性が均質に夢見られている」もの
第4章 男の世界
1 水の女 ―― 新しい「つくる」が出会う「自己」
2 自分ということ ―― 彼の名前は「灰田」といった
3 男たち ―― 「つくる」を「知的な刺激」に誘う
4 自己凝視―― 「肉体」が微細に執拗に表出されて
5 スイング ―― ジャズの「文体」と小林秀雄の『モオツァルト』
第5章 心のときめき
1 男の足の裏 ―― 「つくる」の「思い」の表出
2 心のときめき ―― 漱石の『こころ』
3 友人 ―― 性愛の関係性による不自然さ
4 日常 ―― 「シロ」(ユズ)の殺害に対しての罪
5 ひりひりとした痛み ―― 「魂」に触れる恋情の「思い」
6 眼差しの記憶 ―― 「色彩を持たない」世界
7 大学紛争の嵐 ―― 「物語」的な非在の登場人物
8 ラウンド・ミッドナイト ―― ニーチェの「悪人と音楽」
第6章 覚醒したまま「死」を語る
1 奇妙なこと ―― 本当は語りたくない深淵の「物語」
2 ノモンハンでの出来事 ―― 物語化された「死」の問題
3 一般的な「死」 ―― 再生に至る「物語」
4 覚醒したまま「死」を語る ―― 中原中也の「骨」
5 布袋の中身 ―― 駅長の「六本指」の「物語」 180
6 「ま」の構造 ―― 全体的秩序としての不可欠な構成要素
終 章
1 場所 ―― 「文学の初源性」に触れる
2 奇妙に中立的な静けさ ―― ランボオが「見たもの」
3 哀れな魂よ ―― 小林秀雄とランボオの「魂の会話」
四六版/222ページ
第1章 題名と読点
1 名古屋と東京 ―― 578230
2 先取り ―― 「色」という分節化による題名
3 読点 ―― 「めくらやなぎと、眠る女」との関連
第2章 物語の方法
1 モデル作者 ―― 『村上春樹、河合隼雄に会いにいく』
2 井戸掘り―― 「物語」構造を顕現させた対話
3 二つの「物語」―― 「先取り」された「物語」
4 魂の会話 ―― 折口信夫の的確な分析
5 外界 ―― 漱石と安岡章太郎
6 恋愛 ―― 「トワイライトゾーン」内の『物語」
7 「天与のもの」としての偶然 ―― 吉本隆明が漱石に見たもの
第3章 夢=物語
1 PTSD ―― 「地震男?」
2 最終章 ―― 愛の対象は「新宿駅」
3 夢見るようなもの ――『夢を見るために毎朝僕は目覚めるのです』
4 色つきの夢 ―― 漱石の『夢十夜』
5 イニシエーション ―― 河合隼雄の『生と死の接点』
6 死と再生 ―― 村上春樹の「夢」の物語化
7 「走る」という行為 ―― 自己の肉体をもって再生する「物語」
8 「存在でしかない」もの ――「たましい」の欠如した「彼女」
9 アニマ ――「性が均質に夢見られている」もの
第4章 男の世界
1 水の女 ―― 新しい「つくる」が出会う「自己」
2 自分ということ ―― 彼の名前は「灰田」といった
3 男たち ―― 「つくる」を「知的な刺激」に誘う
4 自己凝視―― 「肉体」が微細に執拗に表出されて
5 スイング ―― ジャズの「文体」と小林秀雄の『モオツァルト』
第5章 心のときめき
1 男の足の裏 ―― 「つくる」の「思い」の表出
2 心のときめき ―― 漱石の『こころ』
3 友人 ―― 性愛の関係性による不自然さ
4 日常 ―― 「シロ」(ユズ)の殺害に対しての罪
5 ひりひりとした痛み ―― 「魂」に触れる恋情の「思い」
6 眼差しの記憶 ―― 「色彩を持たない」世界
7 大学紛争の嵐 ―― 「物語」的な非在の登場人物
8 ラウンド・ミッドナイト ―― ニーチェの「悪人と音楽」
第6章 覚醒したまま「死」を語る
1 奇妙なこと ―― 本当は語りたくない深淵の「物語」
2 ノモンハンでの出来事 ―― 物語化された「死」の問題
3 一般的な「死」 ―― 再生に至る「物語」
4 覚醒したまま「死」を語る ―― 中原中也の「骨」
5 布袋の中身 ―― 駅長の「六本指」の「物語」 180
6 「ま」の構造 ―― 全体的秩序としての不可欠な構成要素
終 章
1 場所 ―― 「文学の初源性」に触れる
2 奇妙に中立的な静けさ ―― ランボオが「見たもの」
3 哀れな魂よ ―― 小林秀雄とランボオの「魂の会話」