中世仏教絵画の図像誌:経説絵巻・六道絵・九相図

中世仏教絵画の図像誌:経説絵巻・六道絵・九相図Chusei bukkyo kaiga no zuzoshi : keisetsu emaki, rokudoe, kusozu

価格(Price ¥) : 8,500円
ISBN 9784642016636
Series シリーズ
Author 著者 Yamamoto, Satomi
山本聡美
Publisher 出版社 Yoshikawa Kobunkan
吉川弘文館
Pub. place 出版地 Tokyo
東京
Pub. date 出版日 2020.02
Status 状態
Ref No. JPTB2001-0086
NDC 7: Art. Sports.Recreation 芸術,スポーツ,娯楽
日本美術史は、仏教との関係を看過して語りえない。漢訳仏典を淵源とする図像が絵巻や掛幅に広く用いられ、時に、世俗の文学や伝承とも結びついて多義的な意味と霊性を獲得した。因果応報観に基づく絵巻、六道輪廻と救済を説く六道絵、朽ちてゆく死体を描く九相図など、中世日本における闇の表象を取り上げ、各々の図像成立と受容の歴史に迫る。

-目次-

序章 日本中世の絵画と経説/Ⅰ 経説絵巻論(「地獄草紙」「餓鬼草紙」―経説絵巻の手法/「病草紙」―経説から説話へ/「辟邪絵」―経説の痕跡/「伴大納言絵巻」―破戒の図像/「粉河寺縁起絵巻」―救済の図像)/Ⅱ 宝蔵絵論(後白河上皇と常磐光長―宝蔵絵誕生と絵師伝説/「放屁合戦絵巻」―中世後期の宝蔵絵再生)/Ⅲ 六道絵論(「六道絵」の淵源―鳥羽安楽寿院の炎魔天堂/「六道絵」の構成―聖衆来迎寺本「閻魔王庁幅」の位置/「六道絵」の構図―聖衆来迎寺本「地獄四幅」に見る階層構造/「六道絵」の伝来―聖衆来迎寺本の修復と移動/「六道絵」の異本―フリーア美術館本の図像と様式/「六道絵」の終焉―出光美術館本と中世末期南都の信仰)/Ⅳ 九相図論(九相図の源流―経説から文学へ/九相図の生成―不浄と無常の図像/九相図の変容―転生する身体)/図版一覧/索引
504 p. ; 21 cm