プロレタリア文学とジェンダー:階級・ナラティブ・インターセクショナリティ

プロレタリア文学とジェンダー:階級・ナラティブ・インターセクショナリティPuroretaria bungaku to jenda : kaikyu, naratibu, intasekushonariti

価格(Price ¥) : 4,000円
ISBN 9784787235145
Series シリーズ
Author 著者 Iida Yuko...[et al.]
飯田祐子 他
Publisher 出版社 Seikyusha
青弓社
Pub. place 出版地 Tokyo
東京
Pub. date 出版日 2022.10
Status 状態
Ref No. JPTB2211-0120
NDC 9: Literature 文学
大正期から昭和初期のプロレタリア文学運動は労働者階級の現実を描く文学実践だが、そのジェンダー構造については十分に問われてきたとはいえない。プロレタリア文学をジェンダーというレンズを通してみたとき、階級と性にはどのような関係性が現れるのだろうか。

小林多喜二や徳永直、葉山嘉樹、佐多稲子、吉屋信子、山川菊栄など、大正から昭和初期の日本のプロレタリア文学を中心に、ジェンダー批評の観点からその実践を読み解く。弱者が権利を求める階級闘争の渦中でさえ、周縁化されたり、ケアとしての役割を求められたりする女性の姿を切り取る文学作品からは、階級闘争におけるジェンダー問題にとどまらず、「階級闘争自体のジェンダー化」というべき複合的な課題がみえてくる。

「階級」「労働運動」という論点とジェンダーやセクシュアリティ、さらに民族やコロニアリズムなどの論点の交差=インターセクショナリティにも着目して、プロレタリア文学が内包する問題と闘争の可能性を描き出す。
21 cm. ; 312 p.