人形浄瑠璃の「近代」が始まったころ:観客からのアプローチ

人形浄瑠璃の「近代」が始まったころ:観客からのアプローチNingyo joruri no "kindai" ga hajimatta koro : kankyaku kara no apurochi

価格(Price ¥) : 2,200円
ISBN 9784757610996
Series シリーズ Osaka Koritsu Daigaku jinbun sensho ; 9
大阪公立大学人文選書 ; 9
Author 著者 Ebine, Takeshi
海老根剛
Publisher 出版社 Izumi Shoin
和泉書院
Pub. place 出版地 Osaka
大阪
Pub. date 出版日 2024.07
Status 状態
Ref No. JPTB2408-0154
NDC 7: Art. Sports.Recreation 芸術,スポーツ,娯楽
第35回吉田秀和賞 受賞

人形浄瑠璃はいつ、どのようにして「古典」になったのか。
またそれはいかなる意味を持つ出来事だったのか。

昭和五年一月、モダン建築の装いのもと四ツ橋文楽座が開場すると、それまで閑古鳥が鳴いていた文楽の劇場に大量の観客が殺到した。モダンな都市文化に親しんだ紳士淑女や学生たちからなる観客は、近代的な設備の整った劇場で、旧来の浄瑠璃愛好家とはまったく異なる態度で舞台に接し、文楽の魅力を発見していった。彼らこそ人形浄瑠璃を「古典」として鑑賞しはじめた最初の観客たちだったのだ。
昭和初年の大阪に出現した新しい観客たちに注目し、人形浄瑠璃の「近代」に新たな角度から光を当てる観客史の試み。
280 p. ; 19 cm.