近世日本邪正論:江戸時代の秩序維持とキリシタン・隠れ/隠し念仏

近世日本邪正論:江戸時代の秩序維持とキリシタン・隠れ/隠し念仏Kinsei Nihon jaseiron : Edo jidai no chitsujo iji to Kirishitan, kakure / kakushi nenbutsu

価格(Price ¥) : 10,000円
ISBN 9784585320586
Series シリーズ
Author 著者 Ohashi, Yukihiro
大橋幸泰
Publisher 出版社 Benseisha
勉誠社
Pub. place 出版地 Tokyo
東京
Pub. date 出版日 2024.11
Status 状態
Ref No. JPTB2412-0102
NDC 1: Philosophy. Religion 哲学,宗教
近世日本で絶対的な「邪」とされた「切支丹」という言葉とそこから派生したイメージは、近世人の秩序意識をいかに支え、当該期の国家や社会にどのような矛盾をもたらしたのか―。
禁教下の江戸時代において、キリシタンたちは、潜伏活動のほか、寺や神社の活動に参加するなど複数の宗教属性をもち、さらに宗教的属性だけではなく、村民という世俗的属性をもって暮らしていた。「切支丹」と証明されなければ、現実の生活のなかで受け入れられていたのである。
潜伏キリシタンや隠れ念仏・隠し念仏など、近世日本の潜伏宗教をめぐる動向に焦点を当て、村社会でキリシタンと非キリシタンという諸属性が共存していた実態を示すとともに、治者がキリシタン禁制による社会秩序を維持するための諸政策をどのように行い、被治者がそれらをどのように受け止めたのか明らかにする。さらに、その近世秩序がしだいに解消され、異質な諸属性の共存状態も解体していく過程を跡付ける。
368 p. ; 22 cm.