「戦後憲法学」の群像

「戦後憲法学」の群像"Sengo kenpogaku" no gunzo

価格(Price ¥) : 3,600円
ISBN 9784335358180
Series シリーズ
Author 著者 Suzuki Atsushi...[et al.]
鈴木敦 他
Publisher 出版社 Kobundo
弘文堂
Pub. place 出版地 Tokyo
東京
Pub. date 出版日 2021.06
Status 状態
Ref No. JPTL2107-0013
NDC 3: Social Science 社会科学
「戦後憲法学」は複雑・多様で、実に豊饒であった──
日本社会にもしのびよる「分断」とリベラル勢力の影響力の相対的低下のなかで、そのあり方が問われる「護憲」や「抵抗の憲法学」。それらとしばしば等置される「戦後憲法学」は、実際には多様な内容を含んだものであるにもかかわらず、時の経過とともに外部から見えにくいものとなっていました。そこで本書は、「戦後憲法学」の複雑さ・多様さについて、歴史を振り返りつつ紹介。「戦後憲法学」の誕生と日本国憲法の「定着」の過程の検証、その中にあって「保守」憲法学を構築した人々、「東大憲法学」および「京大憲法学」の系譜と憲法学の理論化の流れ、そして9条論争における憲法学者たちの多様な主張など、多面的な考察から、〈これからの憲法学/憲法学者〉を考える糸口となる一冊です。
<目次>
 序 章 「戦後憲法学」とは何か〔出口雄一=鈴木敦〕
第I部 「戦後憲法学」の形成
 第一章 「戦後憲法学」の誕生
     ――「啓蒙」と「抵抗」〔出口雄一〕
 第二章 日本国憲法の「定着」をめぐって
     ――憲法調査会と憲法問題研究会〔廣田直美〕
 第三章 「戦後憲法学」の多様化
     ――戦後日本の「保守」憲法学の展開〔荒邦啓介〕
第II部 「戦後憲法学」の担い手
 第四章 「東大学派」の系譜
     ――法と政治の間で〔西村裕一〕
 第五章 「京大学派」の系譜
     ――理論と実践の交錯〔赤坂幸一〕
 第六章 「理論憲法学」の再興
     ――樋口陽一と立憲主義の復権〔江藤祥平〕
第III部 「戦後憲法学」の舞台
 第七章 「戦後憲法学」と平和主義
     ――九条という「主戦場」〔鈴木 敦〕
 第八章 「戦後憲法学」の死角
     ――沖縄、マイノリティ、アジア〔守谷賢輔〕
 終 章 これからの憲法学を考えるために〔鈴木敦=出口雄一〕
【人名索引】